学校に関する苦情
How to Appeal
「希望しない学級への配置・個別指導計画(IEP)の内容・子どもの活動目標・教師の態度」などなど。。。学校生活において、不満に思うことは時としてあるものです。そんな時、家で文句を言っているだけでは、何も解決しません。もしかしたら、一方的に誤解をしていることもあります。
健常児の場合も勿論そうですが、障害児の場合は特に、学校生活に関する不快感を親に訴えられない子どももいるので、親は子どもの様子に常に気を配り、ちょっとでも「あれ?」と疑問に思うことが‘あったら、担任とお互いにコミュニケーションを日頃から取っていくのは、とても大切です。
しかし、普通に話し合っても、どうしても希望通りにならないことも、残念ながらあるのが現実ですよね。そんな時には、「正式なAppeal」に至るまで、いろいろな手段があります。
正式なAppealをする前の段階ですること
最初のステップは、あなたの要請に対して拒絶した相手に「Appealする旨」をちゃんと伝えること。全ての学区の教育委員会ではそれぞれ異なるAppealプロセスがある(School Actのセクション15)ので、その学区のAppealプロセスが記載された書類をもらってください。
正式なAppealプロセスを熟読し、「記入すべき書類・スケジュール・締め切り・規約」などの詳細を確認。殆どの学区では、保護者のAppealが最高学区管理委員(最高責任者)に行くまで、Appealプロセスはきちんと確立されていません。
最初の段階では、問題解決のターゲットは特定の個人(校長、最高責任者のアシスタントなど)になり、その相手に対して「問題点の大まかな説明・心配事・最後のミーティングにおいて、要求を拒否された事実」を記載した手紙を出し、ミーティングを持つことを求めましょう。その際、「○日までにお返事を下さい」と、具体的に返信の締め切り日をしちゃいます。通常は、2週間くらいあれば、いいでしょう。
ミーティングに備えて準備します。問題事項の追加情報、「なぜ、あなたが希望していることに相手は否定的なのか・・・」そして、「なぜ、あなたはその否定的な意見を間違っていると思うのか・・・」を説明する内容を書き留めます。あなたが訴えている問題は、「希望する子どものためのサービスを得られていない」というものであれば、同じ学区域で、そのサービスを受けている別の子どもはいるのか・・・前例を調べておくと、交渉しやすいのでいいでしょう。
ミーティングには、擁護してくれる助っ人に同行してもらうのもいい手段です。助っ人になる人は、友人でも構いませんが、できれば、子どものニーズを理解し、学校のシステムに知識のある人物であることが理想です。
正式なAppeal
「教師・校長・最高責任者のアシスタント・特別支援学級の代表者」などとの話し合いでも解決しなければ、最高責任者であるSuperintendentと話すことになりますが、それでも、解決が望めなかった場合、いよいよ正式なAppealの手続きを踏む事になります。
つまり、弁護士同伴によるcommittee of the Board of Trustees(評議員会の委員)との話し合いです。 殆どのケースでは、再度、問題事項に対する説明を評議員会の委員に口頭と書面にてしなければいけません。その説明内容に、評議員会の委員が不明な点があれば、質問事項に回答。その後、学区の教育委員会側も評議員会に事情説明をする形で、話し合いを重ねていきます。結果は、通常、郵送で通知されます。
ここまでの時点で、納得のいく結論に至っていれば、無事終了―――――!!!
ですが・・・残念ながら、ここまでしても、不服があるのであれば、次の手は「外部の方法」に頼るしかありません!!
2016年現在、その「外部の方法」は、下記の4つがあります。
The Superintendent of Achievement ▶詳細(英語)
2007年に施行された法案。学級・学校・学区との話し合いがダメだった場合に、保護者はSuperintendentに相談を持ち込むことができます。この方法では、要求が 「却下される」 か、「mediation(調停)または、adjudication(裁決)へ持ち込まれる」 か、いずれかになります。
B.C. College of Teachers ▶詳細(英語)
法律で義務付けられている「教育基準・適性・職業上の行為」の制定/促進をしている「BC州で教職免許を持つ人(教師・校長・副校長・最高責任者アシスタントなど)」の専門取締機関です。「機関への入会の診断・教職免許の発行・教員免許の審査・(必要に応じて)教員免許の停止や取り消し」なども行っています。Appealする前に、「あなたの要望がCollege of Teachersの苦情処理プロセス経て得られる結果と適合しているかどうか」「あなたが問題としている点が教育者の振舞いに関することなのか」・・・確認をすることが必要です。
The Ombudsman
公共のエージェンシーのサービスや活動についての問合せ・苦情処理をしている機関。あくまでも、最終結論ではなく、きちんと問題提起できる機会が与えてもらえたのか・・・というプロセスにのみフォーカスをし、公共のエージェンシーが平等に運営されているのか・・・を公平に、かつ、内密に調査します。
The Representative for Children and Youth
州立庁を通じての報告がされない独立した立法機関で、オフィスは、Prince George・Victoria・Lower Mainlandにあります。「子ども・青年・及び家族」の個人的な相談や、行政的な相談までのってくれます。
【関連資料】
・ACT’s Autism Manual for B.C.
(Chapter 8--THE ROLE OF PARENTAL ADVOCACY IN NAVIGATING THE SCHOOL SYSTEM)