【BC州バンクーバー周辺情報  Metro Vancouver Info】助成/支援

 

  生活保護        
  
Income Assistance      
[Percent Change in Social Assistance Spending on the Disabled by Province 2005-06 to 2010-11]                 Image: Council of Canadians with Disabilities
[Percent Change in Social Assistance Spending on the Disabled by Province 2005-06 to 2010-11]         Image: Council of Canadians with Disabilities

 

BC州の障害者生活保護制度は「Employment and Assistance (BCEA) Program」。「なぜ、単純に社会的支援の意味合いの Social Assistance と言わずに、”雇用&支援制度”という名称にしたのか?」ここには政府の本当の施策が見てとれるような気がします。それは・・・「出来る限り支援受給者を 減らし、その分を働ける能力のある人達の雇用対策支援に回す。雇用可能なのに働かない人達にはペナルティーを科し、支援を即ストップする」というものです。

 

What is Happening to Disability Income Systems in Canada? Insights and proposals for further research by John Stapleton, Anne Tweddle and Katie Gibson」によると、カナダ政府が捻出する障害者経済的サポート制度の総合的な支出は、他のどのサポート制度よりも増加。2005-2006年では$23.2 billionだったのが、2010-2011年度には$28.6 billionに。実に30%近くもアップしています。BC州では、2005-2006年では18.7%だったのが、2010-2011年度には20.3%billionと、カナダ国内では、Ontario・Albertaに続き、3番目に多い支出となっています。(画像)

 

The authors of the 2013 Child Poverty Report Card used the most recent economic data available from Statistics Canada to issue their "dismal" findings for British Columbia.    Image: CBC News
The authors of the 2013 Child Poverty Report Card used the most recent economic data available from Statistics Canada to issue their "dismal" findings for British Columbia.    Image: CBC News


この数値だけ見れば、低所得になりがちな障害者は、さぞかし手厚い保護を受けられると想像しがちですが・・・現実はそうではないようで、2014年 現在、BC州は、カナダのどこの州よりも貧困率が最も高く、特に子どもの貧困率は11.3%で過去9年間連続で最高値になっているとのこと。国内でも最も 裕福な州の一つされていますが、人口全体の10.7%にあたる476,000人の殆どが、フルタイムの仕事をきちんとしているのにもかかわらず、貧困とい う環境で生活をしています。この現状を問題視されて、当然のことながら批判を受け続けている政府ですが、それでも、同じく貧困に対しての対策が遅かった Yukon・Prince Edward Island に負けて、どういう訳か、何も対策案を打ち出していません。 (BC Poverty Reduction

 

こういった貧困層の中でも、犠牲になるのは、子ども達だけではなく、残念ながら「働きたくても働けない障害者」でもあります。以下は、BC州の障害者サポートで、支援率が最高と言われている「障害者の生活保護制度」ですが、それでも、月額で支給されるのは、雇用先がない障害者の場合であっても、2014年現在 約$906です。

 

 

 

BC Employment and Assistance for Persons with Disabilities 

                    ▶詳細  Ministry of Social Development and Social Innovation

 

通称「PWD」。高校卒業後、「雇用先が見つからない」または「雇用先はあるものの、充分な所得を得られない(月$906以下)」など、社会的に自立した生活を送るのが困難な障害者の 生活&医療支援。

 

「18歳以上で、常に介護や補助器具、介助動物などの支援がないと日常生活を営むことができないくらい 非常に重度な(少なくとも2年以上継続する)機能障害を抱えている」障害者を対象としています。

 

オンライン申請書「 PWD Designation Application」にて。3か所(applicant information--申請者担当・physician report--医師担当・assessor report--ソーシャルワーカーや精神科医などの申請者が選択した専門家担当)にそれぞれ記載して申請。その後、面接されて決定されます。18歳になる半年前から申請可能。30ページもあり、決定までにも時間がかかるので、早めに申請した方がいいです。

 

助成内容は、下記の通りですが、「個人の障害の内容・経済状況」によって、実際に受給できる内容は異なります。障害を持っていても、雇用先があり、充分な所得があると判断された場合は、受給対象外になります。

 

• 毎月の生活費サポート(最高$906.42)

住居支援

• 雇用サポート

医療費補償---Medical Services Plan保険料の免除 / PharmaCare制度の控除免責金額免除

歯科 & 眼科治療費免除など

• 月額$800の所得課税控除

低額の年間バスパス

• ID申請料の負担

• 賃貸物件を借りる際のSecurity Deposit負担(返済義務あり)

• Coop住宅利用者のMembership Share(返済義務あり)

• 急な引越し費用負担

• 病状緩和を目的とした特別な食事療法の費用負担

• 妊婦 or 7か月以下の子どもを扶養している世帯に多岐に渡る追加支援

• ガイドアニマルの飼育料負担

• クリスマス準備費支援(12月分のみ)

• 学校通学準備費支援

• 18歳以下の子ども & 障害者を扶養している世帯にキャンプ費支援

• 交通費負担---Special Transportation Subsidy (STS)

       Bus Pass Programの実施地域でも、HandyDART・Taxi Saversを含めた

          公共交通機関での移動が困難な障害者対象)

• 交通費負担---治療目的での通院 / Family Maintenance Program などで裁判所に出向く場合

• 緊急事態の経済的緩和支援

 

 

 ♣ ♣ なるほど 豆知識 ♣ ♣

 

 最高月額$906.42(独身者)$1,270.56~$1,519.06(夫婦+子ども1人)    

     $1,242.08(ひとり親+子ども1人)が支給。

 日本の生活保護と異なり、保護者の経済状況は問われない。申請者本人の状況のみ。

 一度対象者になれば、定期的に再度申請する必要はない。

 銀行口座には$5000(健常者の生活保護は$2000)まで貯蓄が可能。

 値段に限定のない(健常者の生活保護は$10000までの価値)自家用車や、

   不動産も所有していても申請できる。

 審査に通らなかった場合、理由は「医師による障害の説明が不明確」であることが

     多い。判定後、20日以内なら異議申し立てが可能。

 月$800以上の所得があるとPWDが減額される。(世帯合計では$1000)

 申請者本人名義で賃貸物件に入居している場合、毎月の家賃全額+$60も支給。

 (満額受給者対象)

 便利なサイト:Disability Alliance BC

 

 

 

 

 

Hardship Assistance  ▶詳細  Ministry of Social Development and Social Innovation

 

上記は、一般的に最大で受給可能な障害者の最高生活支援内容ですが、その他に用意された「障害に

関係なく、特殊な何らかの事情によって、一時的に非常に経済的貧困に状況にある州民の救済処置。