セラピーチームの結成
Setting up an intervention team for your child
「応用行動分析 Applied Behavior Analysis チーム」に関係する専門家は以下の通り。
※各種専門家の説明は下記参照
• Behaviour consultant/analyst(行動コンサルタント/アナリスト)※
• Physiotherapist(理学療法士)※
• Speech-language pathologist(言語療法士)※
• Occupational therapist(作業療法士)※
• Bahaviour interventionist(行動介入士)※
• Registered psychologist(臨床心理士)
• Registered psychological associate(臨床准心理士)
• Psychiatrist(精神分析医)
• Neurologist(神経科医)
政府から至急される助成金で、これらのセラピストの方達全てにお願いすることは不可能です。
限られた金額で、子どもの症状に合わせたベストなセラピスト、治療方法を選んでいかなければいけません。ここが本当に難しいところです。
【Behavioral Plans of Intervention (BPI)】
6歳以下の子ども場合は、「Registry of
Autism Service Providers (RASP)」
に登録されたBehavior Consultantに委託して、一緒に計画を練っていきます。
この計画は、助成金支給にはかかすことのできない必須条件で、コンサルタントは幅広い知識と豊富な経験をもって、「どの専門家による、どういった治療が必要なのか」を決めていきます。自閉症助成金の申請をしてから4ヶ月以内に政府に提出し、その後は、こどもの成長を定期的に確認し、1年毎にアップデートする 必要があります。
【専門家選び】 ▶さらに詳しくは・・・「専門家を選ぶ時の注意点」を参考に!
ここで注意しなければいけないのは、コンサルタントの質。コンサルタントになる学校や資格もあることにはあるのですが、学歴・職歴にはばらつきがあり、中には「専門家」と呼ぶのには程遠い人もいます。6歳以降のこどものBPIにはコンサルタントは必要はなく、親は自分でセラピストを選ぶことができます。下記の方法で、良いセラピストを見つけ、面接をし、スケジュールや費用を決めていきます。
・有資格心理学者登録サイト「British Columbia Psychological Association」
・障害児の親のためのコミュニティー掲示板「FEAT classified board」
・サポートワーカー検索サイト「Support Worker Central」
・大学や専門学校の求職情報・掲示板
・地元の新聞のクラシファイド欄
・ネット掲示板「Craigslist」に自分で広告を掲載
・他の家族からの推薦
最初の月に1~2人辞めてしまうかもしれないことを考慮して、4~8人くらいのセラピストを雇用して、2~3ヶ月に20時間からスタート。後に40時間まで コンサルタントと一緒に話し合って増やしていきます。同じセラピストに長時間入ってもらうより、沢山のセラピストに短時間ずつ(少なくとも週に3シフトが 理想)来てもらう方が効率いい場合もあります。
実績のあるセラピストを除いて、最初2ヶ月は様子を見ながら$10.25(BC州の最低労働賃金は時給)からスタートして、のちに徐々に半年~1年毎にセラピストの功績に合わせて、相場を基準に$9~$12増額していくのが理想です。
【支払い】
2009年までは、親御さんが直接セラピストにお支払いをして、後から政府に請求することができましたが、2010年からは立替ができなくなり、政府がセラピストに払う方法 Invoice Payment Method (IP)になりました。
助成手続きが終わると、政府はこどもの名前で特別な口座を開設し、選んだセラピストを登録([PDF] リクエストフォーム)。セラピストは政府から配布された請求書番号や下記の情報を含めた請求書を作成、セッションが行われた日から6ヶ月以内に提出されなければいけません。
•請求書番号
•こどもの名前
•セラピストの名前・住所・電話番号
•セッションの日にち・内容・時間
•時給・合計請求費用
親御さんは、定期的に「助成金の残高があとどれくらいあるのか」を確認する必要があります。
【各種請求書フォーム】*オンラインでも提出可能!
•Justification for Equipment/Supplies (JFE)---セラピスト用
•Request to Pay Service Providers/Suppliers (RTP)---保護者
•Request to Amend Invoice Payment Authorization (RTA) ---保護者
•Reimbursement for Autism Expenses---保護者
【問合せ】
Autism Funding Unit, P.O. Box 9776, Victoria, B.C. V8W 9S5
ビクトリア: 250-387-3530 Fax: 250 356-8578
フリーダイヤル: 1-877-777-3530 (通訳サービスあり)
Web: http://www.mcf.gov.bc.ca/autism/funding_programs.htm
E-mail: MCF.AutismFundingUnit@gov.bc.ca
■ Behaviour consultant/analyst(行動コンサルタント/アナリスト)
子供の能力測定、その子のニーズに合った介入治療行動計画(BPI)の作成、親と行動介入士(BI)のトレーニング、介入治療プログラムの監督を常時行います。介入治療プログラムは、言語行動や社会性スキル、日常生活スキル、問題行動などの広い分野をカバーしています。BC州自閉症サービス プロバイダーのレジストリー(RASP)に登録されたBAとBCは、応用行動分析(ABA)・自閉症の分野での必要な教育を受け経験を積んでいます。BCとBAの違いとは、BA(行動アナリスト)は、「行動分析士認定協会Behaviour Analyst Certification Board (BACB)」より「行動分析士Board Certified Behaviour Analyst (BCBA)」として認定されていること。BAとBCは、「機能的行動アセスメントFunctional Behavior Assessments(FBAs)」を行ったり、必要に応じて、問題行動に対処するサポートプランを作成したりします。
■Physiotherapist(理学療法士)
人間の動作と機能の仕組みに関連しセラピーを提供する公認専門家です。PTの主な目的は、「最適な運動性・身体活動・全体的な健康」の促進、「急性・慢性疾患、活動の制限、参加の制限」の管理、「機能的な自立と身体能力」の改善と維持によって、生活の質をより良くしていくことです。PTは、診断と能力測定に基づいて、予防的または治療的な介入を構成、提供します。
■ Speech-language pathologist(言語療法士)
コミュニケーションに問題を持っている人達を助ける、公認専門家です。コミュニケーションとは、発音能力、言語理解・表出力、読み書き、表情や身ぶりの理解・表現、および代替コミュニケーション(AAC)の使用を含みます。S-LPは、コミュニケーション能力のアセスメント、診断、コンサルティング、治療をおこないます。さらに、S-LPは、飲食、嚥下など口腔運動スキルに関する専門知識も持っています。
■ Occupational therapist(作業療法士)
個人の健康的な生活の促進を助ける、公認専門家です。作業療法の主な目的は、個人の能力を強化したり、環境を改善したりして、日常生活のあらゆる活動に参加できるようにサポートすること。OTは、「遊び・服の着脱・摂食・就学準備・書き方・キーボードの使用・社会性スキル・状況に対応する能力・就職」などの機能的生活の分野でのアセスメントや診断、コンサルティング、治療を提供。そういったスキルの欠如に関連していると思われる、運動、知覚、社会性、及び、感覚機能の障害を調べ、治療します。
■ Bahaviour interventionist(行動介入士)
「専門家の助手」として、常時、行動アナリスト/コンサルタント、言語療法士、作業療法士などの監督下で働きます。BIの主な任務は、監督する専門家が作成した介入治療計画(例:BPI)を実行すること。データの収集、簡単なアセスメントも行うこともあります。介入治療計画を単独で作成したり、調整したりすることはBIの資格外です。BIの仕事は、個々のトレーニングと経験、能力に基づいて決められ、BIの任務においては、監督する専門家が最終的な責任を持っています。