注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療剤 「ストラテラ内用液0.4%」発売【JAPAN】

日本イーライリリー株式会社
~カプセルが飲み込みにくい患者さんに、新たな治療選択肢を提供~

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表執行役社長:アルフォンゾ G.ズルエッタ、以下、日本イーライリリー)は、11月29日、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療剤「ストラテラ(R)(一般名 アトモキセチン塩酸塩、以下ストラテラ)」の新しい剤形として、経口液剤「ストラテラ内用液0.4%」を発売いたします。

本剤は、現在のカプセル剤の服用が困難である患者さんのために、より服用しやすい剤形を求める医療従事者や保護者のニーズに応えて開発しました。補助器具や液剤の味も、服用のしやすさ、適正使用をふまえて開発しました。本剤の発売により、ストラテラの従来のカプセル剤に加えて、より飲みやすい剤形として液剤という治療選択肢を、世界に先駆けて日本で提供できるようになりました。

 

ストラテラはノルアドレナリンの再取り込みを選択的に阻害する非中枢神経刺激薬*1で依存・乱用のリスクが低く*2、AD/HDの中核症状による対人関係・生活上の生産性等の問題を改善します。ストラテラは2002年に米国で承認され、日本では2009年6月に小児期のAD/HDの適応で上市、2012年に成人期AD/HDの適応追加の承認を日本で初めて取得しました。現在*3、ストラテラは、約90の国または地域で承認されています。

*1 ストラテラは、中枢刺激薬(stimulant)とは薬理作用が異なることから、非中枢刺激薬(non stimulant)として分類されています。*2 Neuropsychopharmacol 2005;30:758-764, Drug Alcohol Depend 2004;75:271-276, Drug Alcohol Depend 2002;67(2):149-156, *3 2013年10月時点

 

ストラテラの特徴
・AD/HD治療剤として世界初の非中枢神経刺激薬です。
・AD/HDの中核症状である、不注意、多動性・衝動性を改善します。
・ノルアドレナリンの再取り込みを選択的に阻害することで効果を発揮する薬剤で、従来のAD/HD治療剤とは異なる薬理作用、作用機序を示します。
・依存・乱用のリスクが低く*4、流通管理や医師の登録の必要がありません。
・投与開始2週目から症状改善が認められ、6週目以降では、6割以上の患者において十分な反応*5が認められました。
*4 Neuropsychopharmacol 2005;30:758-764, Drug Alcohol Depend 2004;75:271-276, Drug Alcohol Depend 2002;67(2):149-156
*5 最終観察時点におけるCAARS-Inv:Svの18項目AD/HD症状総スコアがベースラインから25%以上減少。

 

ストラテラの薬理作用
AD/HDには、脳内、特に注意および行動制御の調節を行っているノルアドレナリンやドパミンなどのカテコールアミンが関与しているものと考えられています。ストラテラは、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(NRI)です。前頭前野においてノルアドレナリン再取り込みを阻害することにより、ドパミンおよびノルアドレナリンの濃度を上昇させます。

 

注意欠陥/多動性障害 (AD/HD)とは
注意欠陥/多動性障害(Attention Deficit Hyperactivity Disorder, 以下AD/HD)は、不注意、多動性・衝動性を特徴とする発達障害で、脳の機能的な障害が原因と考えられています。AD/HD症状は、生活面や対人面など社会機能の低下をもたらし、人間関係の悪化や自身の精神的健康状態の悪化などの二次障害を引き起こす可能性があります。AD/HDの治療は、環境調整や心理療法などの教育・療育的支援や薬物療法を組み合わせて行われます。

 

日本イーライリリー株式会社では、患者さんやご家族、一般の方向けに、AD/HDに関する情報提供のためのウェブサイトを開設しています。 ADHD.co.jp (https://www.adhd.co.jp/)

 

【日本イーライリリー株式会社 について】
日本イーライリリー株式会社は、イーライリリー・アンド・カンパニーの子会社で、革新的な医薬品の輸入・開発・製造・販売を通じて日本の医療に貢献しています。統合失調症、うつ、双極性障害、注意欠陥・多動性障害(AD/HD)、がん(非小細胞肺がん、膵がん、胆道がん、悪性胸膜中皮腫、尿路上皮がん、乳がん、卵巣がん、悪性リンパ腫)、糖尿病、成長障害、骨粗鬆症をはじめとする、ニューロサイエンス領域、がん領域、糖尿病領域、成長障害領域や筋骨格領域における治療法を提供しています。詳細はホームページをご覧ください。https://www.lilly.co.jp/

 

*ストラテラ内用液0.4%の製品概要については弊社ホームページをご参照ください。

 

2013.11.29 産経ニュース