インドネシア・ジャワ島西部の伝統的な竹製楽器アンクルンを、知的障害者が奏でる演奏会が5月11日、神戸市中央区楠町4の神戸文化ホール(中ホール)で開かれる。日本とインドネシアの国交樹立55周年を記念した。カラカラカラ…と涼しげな音色を響かせ、クラシックやラテン音楽を披露する。
出演するのは、知的障害者の事業所「プレゼントガーデントゥー」(同市垂水区)などの利用者らでつくる「アンクルン・オーケストラ」。
事業所と同名のNPO法人理事長、高野喜恵さん(66)が、世界の楽器を集めている妹を通じてアンクルンの魅力を知り、2002年、オーケストラを結成した。垂水区を拠点に24人が月2回、練習している。
アンクルンは調律した数本の竹筒で作る楽器で、振って音を鳴らす。メンバーの楽器はインドネシアからの輸入品だ。高野さんは「どこの国の音楽にも合う不思議な楽器」と語る。
演奏会は在大阪インドネシア共和国総領事館が共催し、今回が3回目。クラシックやラテン音楽、ポピュラー音楽など全18曲で、ピアノやオカリナの奏者と共演する。インドネシア人によるバリ舞踊もある。
練習では、メンバーがリズムに乗りながら、決まったタイミングでアンクルンを揺らし、音色を奏でる。メンバーの女性(30)と男性(27)は「音がとてもきれい。ほかの楽器と音を合わせるのも楽しみ」と話す。
午後1時半開演。千円。全席自由。同法人TEL078・785・1539(ファクス兼用)。入場券の申し込みはファクスで。(藤村有希子)
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