県セルプセンターはこのほど、県内の障がい者福祉施設と、デザイナーやイラストレーターらが連携して制作した新しいブランド「4NA4NA」(ヨナヨナ)を打ち出した。障がい者施設で作られる食品や雑貨をデザインし直し、洗練された、おしゃれな雰囲気の4商品が完成。23日に那覇市のさいおんスクエアで開かれた「はいさい市」に初めて出品された。同センターは今後、販路の拡大や、さらなる商品企画も展開していく考えだ。
新ブランドの開発や販売は本年度の県の「障害者就労チャレンジ事業」の助成を受け、作業所などの売り上げ向上、障がい者の工賃向上を図る目的で実施された。
今回完成したのは、筆文字アーティスト・田場珠翠(しゅすい)さんがデザイン、工房ぴゅあが制作した「春夏秋冬お茶碗(4個セット)」、イラストレーター・ぎすじみちさんとアトリエ種子が協力した「ヤギちちクッキー」、ファッションデザイナーのnana san maru(ナナサンマル)とソテツの実による「キャンバストートバッグ」、アートディレクター・島洋さんと大浜工房による加工食品「新味ゴーヤー」の4品。4組のデザイナーらは事業所に出向き、打ち合わせを重ね、約半年かけて新商品を作り上げた。
セルプセンターのコーディネーター、幸地将司さんは「作業所には技術のある人がたくさんいるが、市場にもっとアピールできるものを作りたかった。作業所側もアドバイスを受けながら作り、勉強になるなど効果があった」という。今後は、イベントへの出展やお土産品店などの販路開拓で「県民、観光客に広め、障がい者もこれだけのものを作れるのだと知ってもらいたい」と話していた。
「はいさい市」の販売は24日まで。「お茶碗」は今回は展示のみとなっている。
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