障害者の頭上に的、施設職員が千枚通し投げる【福岡】

知的障害者をダーツの的の前に座らせ、千枚通しを投げ付けたとして、福岡県警小郡署は13日、同県小郡市三沢の障害者就労支援施設「ひまわり」の元支援次長坂本静治(せいじ)容疑者(48)(小郡市小郡)を暴行容疑で逮捕した。調べに対し、「記憶にない」と容疑を否認しているという。同署は、坂本容疑者が日常的に施設を利用する障害者を虐待していた可能性もあるとみて調べている。

発表によると、坂本容疑者は昨年5月16日、施設の作業場で、知的障害がある男性通所者(56)を壁際の椅子に座らせ、ダーツの的を描いた段ボールを頭上約30センチの壁に掛け、約3メートル離れた場所から千枚通しを投げた疑い。男性には当たらず、けがはなかった。ザリガニのはさみで通所者の顔を挟むなどの暴行を加えていた疑いもあるという。

 

同署は、行政機関からの通報を受けて捜査。県障害者福祉課によると、昨年10月、福岡法務局から虐待の情報提供を受け、県が立ち入り調査を実施。今回の暴行を受けた男性を含め、施設を利用する男性4人(20~50歳代)が2010年夏頃から、坂本容疑者から、殴る蹴るの暴行を受けたり、エアガンで撃たれたりしていたことが判明した。

 

2013.2.14 読売新聞