コミュニケーションや社会性に困難を抱えるアスペルガー症候群など発達障害のある大学生への支援が本県で広がっている。盛岡市上田の岩手大(藤井克己学長)は本年度、学生特別支援室を設け、滝沢村滝沢の県立大(中村慶久学長)も教職員の理解を深める研修会などに取り組む。
発達障害は、脳機能の発達の不均衡によりコミュニケーションや社会性、注意力に問題が起きる状態。2007年度から小中学生の特別支援教育が拡充。大学入試センター試験では11年1月から発達障害の受験生への配慮が加わっている。
盛岡市手代森の県立療育センター内にある県発達障がい者支援センターウィズの長葭(ながよし)康紀さんは「支援者が誰なのか伝えるだけでも学生の安心感は大きい」と指摘。「高校とは違ったところでつまずく学生も多い。学生自身が自分の特性を知り、自分に合った職種を選ぶためにも支援とつながってほしい」と願う。
【写真=交流スペースがある岩手大の学生特別支援室。人目を気にする学生のためカーテンも設けられている】
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