知的障害者らのバンド 9日、西宮で音楽会【兵庫】

兵庫県西宮市の青年生活学級に通う知的障害者らの「鳴尾スーパーつっかけすずむしバンド(通称すずむしバンド)」が9日、同市甲東園3の甲東ホールで、東日本大震災の被災地を支援するチャリティー音楽会を開く。節電を意識し、楽器の電源は自転車4台による自家発電。阪神・淡路大震災後の支援の中から誕生したバンドだけに、メンバーは「自分たちができる方法で、被災地に思いを届けたい」と意気込む。

阪神・淡路後のボランティア活動で同学級を訪れ、ギターを演奏した神戸市在住の加納さちあさん(46)がバンド活動を提案。2000年、加納さんのほか同学級の障害者やボランティアらで結成した。

 

メンバーは現在約15人。曲目は、レゲエ調のオリジナル曲が中心で、ギター、ベースやドラムに加え、太鼓やタンバリン、木琴など多数の打楽器で会場を盛り上げる。月1回練習を重ね、各地のイベントや祭りに出演している。

 

今回の音楽会は名付けて「すずむし食堂」。関西で活動する障害者の音楽グループなども友情出演する。入場は無料だが、カンパ箱を設けて義援金を募り、軽食やドリンクの販売収益とともに、東日本大震災の被災地支援団体に寄付する。

 

同学級ボランティアでバンドメンバーの吉見京樹さん(47)は「障害がある人もない人も一緒になって気軽に楽しめるイベントになれば」と話している。

 

2012.9.1 神戸新聞