障害児教育に、iPad(アイパッド)などタブレット型多機能端末の活用が注目されており、本年度から導入し始めた兵庫県小野市で6日、東京大教授らによる「タブレットPC活用研修会」が開かれた。同市や加西市、丹波市などから、7特別支援学校の関係者や発達障害児の保護者ら約100人が参加した。
小野市内では本年度、ソフトバンクモバイルなどが実施するプロジェクトの協力校に選ばれた2校と市単独事業と合わせ、小野特別支援学校などの3校で研究中。来年度には市内小中学校の全特別支援学級に配置予定という。
研修会では、東大先端科学技術研究センターの中邑賢龍(なかむら けんりゅう)教授が講演した。現状の授業の進め方について、「ほかの子と同じように」と漢字などの反復作業に時間を掛けることで学習が遅れ、自信をなくしていると指摘。タブレット端末は能力を補うものと位置づけ、「本質的教育のための道具。子どもたちを一歩先へと進ませてあげて」と話した。
事例発表では、小野市内の2校のほか、同プロジェクト協力校の神戸市立青陽西養護学校や、県立福祉のまちづくり研究所と連携して昨年度から3年間で研究に取り組む西はりま特別支援学校(たつの市)、赤穂特別支援学校(赤穂市)が活用方法を報告した。
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