小学校教諭を懲戒免職 特別支援学級の児童にいじめ行為 【兵庫】

特別支援学級の知的障害がある男子児童にいじめ行為を繰り返したとして、神戸市教育委員会は13日、同市立渦が森小学校(同市東灘区)の男性教諭(60)を同日付で懲戒免職にした、と発表した。教諭は学校や市教委の再三の指導にもかかわらず、暴言や脅すような行為を続けていたといい、市教委は「継続性、悪質性が認められる」として最も重い処分にした。

市教委によると、教諭は昨年の2学期、担任をしていた男子児童の頭を拳で圧迫したり、軽くたたいたりする行為を繰り返したほか、カッターやはさみを見せて「おなかを切って給食を入れた方が早い」などと発言した。

 

児童が「学校に行くのが怖い」と関係者に話したことから発覚、男性校長(58)が厳重注意した。

 

今年1月には、授業中に何度も児童をからかう発言をし、児童を泣かせた。校長と市教委が再度指導し、教諭は児童や保護者に謝罪。しかし5月にも、「雷が怖い」と話す児童に「電気なら、ここにもあるで」と針金の片方をコンセント、もう一方を児童の顔に近づけ、脅した。

 

教諭は学校や市教委に対し「じゃれ合う意図でやった。深く考えずにやってしまった」などと釈明したという。

 

また、教諭は2010年度と11年度の障害児向け補助金の手続きを怠り、保護者への支給を最大約1年半遅らせていた。

 

市教委は、丁寧な関わりが求められる特別支援学級を担当していることや指導に従わないこと、不適切な事務処理を加味し、教諭を免職にしたという。

 

市教委は同日、管理責任を怠ったとして、校長も戒告処分とした。

 

2012.7.13 神戸新聞