脳内ホルモン「オキシトシン」、自閉症の改善に期待 金沢大研究グループ発表【石川】

金沢大の研究グループが2012年4月26日、自閉症の症状改善に効果があるとされる脳内ホルモン2件「オキシトシン2件」が、自閉症の人に多い考え方や感じ方をする人に対し、効果があることを脳内の反応で確認したと発表した。

同大附属病院の廣澤徹助教(脳情報病態学)は、「自閉症の人のうち、どんな性格の人に効果があるかが分かった。自閉症に起因する精神疾患などの治療にも役立てたい」と話してい  オキシトシンは出産時に大量に分泌され、子宮収縮などに作用し、陣痛促進剤などに使われる。近年、他者を認識したり、愛着を感じるなどの心の働きに関連するとの研究報告も出ている。  

 

研究グループは、20〜46歳のいずれも男性の被験者20人に「喜び」「怒り」「無表情」「あいまいな表情」の4種の表情をした37人の顔写真を提示。全員にオキシトシン2件を鼻の中へ吹きかけ、投与の前後で写真の人物の表情を見た時の脳の反応を、脳神経の活動を示す、脳内の磁場の変動を計る脳磁計で調べた。

 

【詳細】

 ・2012.4.26 毎日新聞