自閉症の妹と家族の営みを描いたドキュメンタリー映画「ちづる」(赤崎正和監督、75分)の試写会が、26、27の両日、帯広市内のCINEとかちプリンス劇場で開かれた。同劇場では、1月14日から公開。
ちづるは、当時、立教大現代心理学部映像身体学科の赤崎監督が自身の卒業制作として企画。配給、宣伝を全て大学生が行い、公開前から話題になり、全国各地で上映されている。
試写会は、中札内高等養護学校の教諭菅原聡美さんが代表を務める「『ちづる』を観(み)る会」が主催。管内の障害児を持つ親や福祉施設の関係者らに呼び掛け、2日間で約80人が訪れた。
重度の知的障害と自閉症を持った妹の千鶴と母親を1年にわたり撮り続け、家族の日常や葛藤をありのままに表現した映像に、来場者は引き込まれていた。芽室町在住の高校教諭菊地信二さん(53)は「母の目線、兄の目線それぞれの思いが伝わり、人間の温かさを感じた。障害がテーマなのに家族について考えさせられた」と話していた。
試写会であいさつをする菅原代表
菅原代表は「一つの家族の在り方として、映画を通してそれぞれが自分の生活や家族について振り返ることができる。ぜひ多くの人に観に訪れてほしい」と来場を呼び掛ける。28、29の両日は、赤崎監督を交え障害や家族をテーマに座談会を予定。問い合わせは菅原さん(0155・61・6133)へ。
上映期間は2月3日まで。一般1700円(前売り1400円)、高校、大学、専門生1000円。
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