自閉症支援という名で『詐欺』?【USA】

「自閉症の子ども達の支援」と言われると、ついつい子育ての苦労がわかるだけに、何の疑いもなく相手を信じてしまいます。でも・・・世の中には、障害のある人や家族を騙して「詐欺る」人がいるらしいです。ちょっと過去の記事ですが、こんなのをみつけました。

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もう八年ほど前だったか日本人ご夫婦が我が家に突然来られた。
Xさんとしよう。何でも現在住んでいるアパートに問題があり他に移りたいとのことだったので、私が使っているアメリカ人の不動産屋を紹介してあげた。

それから一年ほど経って不動産屋から電話があり「夫は本当に日本で医者なのか?」と聞いてきた。「知らないわ。どうして?」と問えば、何でも家賃を数ヶ月滞納していて困っていると言う。彼女は私に大学で障害児関係の専門分野を勉強していると話していたし、アパートの申込書にもそう書かれていたそうだ。
「本当に大学で勉強しているのか?あの英語力では中学校でも無理だよ。」と不動産屋は言った。

彼女から「アメリカに比べて日本では未だ未だ自閉症児童への教育は遅れているの。自分の子供だけでなく日本で途方にくれている親たちの力になりたいの。」との話に「立派だな~。この歳で勉学に励んで。」と思った。
 

日本から時折来られる御主人は確か貿易商とか言ったような気がする。
私が「お一人で大変ね、、、。」と同情した時「主人はビジネスでいつも飛び回っているから日本にいても留守が多いのよ。」と言われたことを覚えている。
なのに不動産屋は「ドクター」と言うし「彼女は英語が全く解らないから申し訳ないが家賃を支払ってくれるように言ってくれないか。」と頼んでくる。
しかたないので電話番号をもらって電話をすると「銀行を変えたら主人が間違って振り込んでゴタゴタしているの。」とか何とか笑いながら言っていた。
そのとき英語での医学関係の勉強の様子を聞くと「そうなのよ。英語力がないから大変なの。もう必死よ。」と言っていた。

家賃滞納の件がどうなったのか不動産屋に聞きもしなかったが、あるときご夫婦から日本における自閉症の子を持つ親たちを募ってアメリカの自閉症教育の現場ツアーをするようなビジネスを持ちかけられた。
全くその方面の知識がない私はお断りをしたが、そのあとも時折電話があった。

最後にかかってきた電話はカナダに移ると言う別れの挨拶だった。
なんでも自閉症専門の大学がカナダにあるので一家で移るとの話しに「よく調べたわね~。」と感心した。


人との意思疎通の会話も出来なかった子が、、、と思うと感慨深く「大学に行けるようになったのね。」と言うと「今は立派に文章で会話も出来るのよ。あなたが一番知っているから信じられないでしょう。」と誇らしげに言った。
私は「よく頑張ったわね。立派よ。」と褒めた。

その時に住んでいるアパートがまた違っているので「よく引越しをするのね。」と笑うと「そうなのよ。まだ彼が時々大声出したりして他のところから文句がでてね。」と言うのに同情して疑いもしなかった。

そしてある日、見知らぬ人から「Xさんの行き先を知りませんか?」と電話があった。
Yさんとしよう。
「実は、、、。」と、YさんがXさんの行方を捜す理由を聞いて唖然とするのみ。
障害児に関連したことで詐欺にあったと言う。
気づいたYさんは急いで大家さんと連絡を取ると、家賃も滞納していたそうで彼も行方を探しているとの話。
「どうして私に電話を?」と聞くと、Xさんから私のことを聞いたことがあると言う。
私はXさんとは個人的なお付き合いは全くなかったが知る限りのことは話してあげた。
Yさんも「あきらめるしかないですね、、、。」と声を落としていた。

先日Yさんから興奮した声で「日本に一時帰国をした折にインターネットで彼女を見つけました!執念です!」と電話報告があった。
「お金を返して欲しい。」と要求すると「我が家は子供を学校に行かせるお金もありません!」と言われたそう。

教えてもらったサイトを開くと本当に錚々たる肩書きの人々をそろえて自閉症の子供のためとしてXXの会を立ち上げ理事としてXさんの名前が載っていた!
心から障害者たちの社会への独り立ちとして立ち上げたかもしれないし、趣旨は分からないので会については何も言えないが、この州の法的専門免許書の凄い肩書きが4つもあるのには?????
彼らはXさんが賛同を呼びかけた障害者救済と言う大義にいとも簡単に名を貸したのではないだろうか?

 

【関連サイト】

 ・今夜も一言 from Boston